胡蘭成 梅花の書

f:id:deainokotonoha:20160606003316j:plain     胡蘭成の書 「幾生修得到梅花」      

50年近く自宅の離れの部屋に掛かっている額の字。長い間、梅の花(そのもの)について何か胡蘭成が思うところを書いたのだと思っていた。

梅花の字が梅の花の意味ではなく、梅花心易(易断の一種)を指しているだろうことに ようやく気付いたのは近年のこと。

祖国を追われ筑波山に隠棲していた時のことだろう。
ふと、いったい幾つの人生を生まれ死にすれば 易(梅花)の境地にたどり着くだろうか?!と胡蘭成の想いが動いた時の言葉だと思う。

50年以上の時を経て、故人の書が時空を越えて語りかけてくる……
そんな妙味が書にはあるのだと分かった。

ありがとうございました。