武蔵野とダイダラボッチ巨人伝承?!

吉祥寺付近に住んでいた頃、ときどき芸術家仲間の家で大宴会が行われていた。
音楽関係の人達やファン、絵画や彫刻のプロ、詩人や諸外国を旅した人たち、そして女子大生や整体師など さまざまな経験や背景を背負った人達が ある休日に突然出逢うのだ。いったいどういう人脈なのか?!
面白がったり 考えたり……とにかく顔の広い知人がいたものだ。

そんなある日の宴会で、武蔵境の地元の愉快な男性が酒宴に参加して、こんな興味深い話をしてくれた。

「西久保という地名があるでしょう?!言い伝えでは、その昔 ダイダラボッチ(巨人)がいて 足跡を付けたらしい。一歩目が石神井の池、二歩目が善福寺の池、三歩目が中町、四歩目が井の頭池 だそう。」

(武蔵野市中町。西久保の東側。現在のJR 三鷹駅北口から北西付近の地名。井の頭池は かつては 高麗ヶ池こまがいけ と言ったそうだ)

常陸国風土記播磨国風土記など 奈良の律令制の頃に記されたダイダラボッチ巨人伝承があるらしいが、武蔵野の伝承はいつ頃からのものなのか、詳しくは分からない。
ダイダラボッチ伝承は 日本全土に広がっているようなので、日本人の原初の記憶なのかもしれない と思うと楽しい。

検索してみると、意外にも東京・多摩地区はダイダラボッチ伝承の集中する場所なのだとか。小さな(大きな?!)発見でした。

ありがとうございました。